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福島県生まれ、京都暮らし3年目のまだまだ新入り編集者。ガイドブックや情報誌の制作に携わりつつ、日々の取材で見つけた小さな発見を集めている。

さわやかな風が心地よく、知る楽しみが広がる学びの秋。今回のクイズでは、川西市を中心に兵庫県川西エリア・大阪府池田エリアの“街の顔”ともいえるスポットや、意外な歴史の舞台をめぐります。
全国で愛される清涼飲料が誕生した場所や、童話「金太郎」にゆかりのある社寺など、身近なスポットにも、思わず「へぇ!」と驚くエピソードがたくさん隠れています。
兵庫県川西市は、古くから自然豊かな土地として知られ、清らかな水や動植物が人々の暮らしを支えてきました。そんな川西市には、明治時代に湧き出た鉱泉をきっかけに誕生し、やがて全国的に親しまれるようになった国民的炭酸飲料の“発祥の地”があります。その飲み物とは、次のうちどれでしょう?
A. ウィルキンソン炭酸水
B. 三ツ矢サイダー
C. コカ・コーラ
D. カルピス
×【A】ウィルキンソン炭酸水
ウィルキンソンの歴史は、明治22(1889)年、英国人ジョン・クリフォード・ウィルキンソンが宝塚市の山中で炭酸鉱泉を発見したことから始まります。水をロンドンの分析機関に送ったところ、世界でも有数の良質な鉱泉と判明し、翌年には「TAKARADZUKA MINERAL WATER(宝塚ミネラルウォーター)」として販売されました。
その後「TANSAN」と改称し、明治37(1904)年には「ウヰルキンソン・タンサン」として発売。当時は一流ホテルでも提供される高級品で、海外27カ所にも輸出されました。ちなみに日本語の「炭酸」という言葉は、この商標から一般化したといわれています。
◯【B】三ツ矢サイダー
正解です。
三ツ矢サイダーのルーツは、川西市・平野の鉱泉です。明治14(1881)年、英国人化学者ウィリアム・ガウランドが「理想的な鉱泉」と評価し、明治17(1884)年には「平野水」として商品化。さらに明治30(1897)年には宮内省御料品に指定され、明治40(1907)年には「平野シャンペンサイダー」が誕生しました。
その後、昭和43(1968)年に現在の「三ツ矢サイダー」となり、国民的清涼飲料として定着しました。
ちなみに、「三ツ矢」の名前は、源満仲が住吉大社から授けられた矢を放ち、兵庫・多田で九頭の龍を退治した故事に由来します。
現在も平野には「旧三ツ矢記念館」や「三ツ矢の塔」が残り、発祥の地として当時の歴史を伝えています(三ツ矢記念館の施設内見学は行っていません)。
×【C】コカ・コーラ
コカ・コーラは明治19(1886)年、アメリカ・ジョージア州アトランタで誕生しました。薬剤師ジョン・S・ペンバートンがシロップを開発し、ソーダファウンテンで提供されたのが始まりです。本来は水で割るはずが、誤って炭酸水で割ったところ好評を得て、以降「炭酸割り」が定番となりました。
日本でも大正期にはすでに知られており、大正3(1914)年刊の高村光太郎の詩『狂者の詩』には「コカコオラ」の名が登場します。戦後になると日本での事業展開が本格化し、昭和24(1949)年には国内製造がスタートしました。
×【D】カルピス
カルピス(R)は大正8(1919)年に誕生した日本初の乳酸菌飲料で、川西市の鉱泉とは関係がありません。開発者・三島海雲は、内モンゴルで出会った“酸乳”に着想を得て研究を重ね、乳酸菌発酵に砂糖やカルシウムを加えて商品化しました。
大正11(1922)年の新聞広告に登場したキャッチフレーズ「初恋の味」も話題を呼び、爽やかな甘酸っぱさと清涼感で人気に。今なお愛され続ける国民的飲料のひとつとなっています。
川西市は、源氏ゆかりの史跡や文化財が数多く残る歴史豊かなまちです。その中には、童話や昔話でおなじみの「金太郎」のモデルとされる、源頼光の四天王の一人、坂田金時にまつわる場所もあります。では、坂田金時の墓があることで知られる川西市の社寺は、次のうちどれでしょう?
A. 多田神社
B. 満願寺
C. 中山寺
D. 金時神社
×【A】多田神社
多田神社は天禄元(970)年に創建され、清和源氏発祥の地として知られる神社です。
御祭神は清和天皇の曾孫・源満仲をはじめ、源頼光・頼信・頼義・義家の五公で、境内には満仲公・頼光公の墓所がありますが、坂田金時の墓はここにはありません。
現在も月替わり御朱印の授与や「多田の市」などが行われ、地域の人々に親しまれています。
◯【B】満願寺
正解です。
満願寺は、金太郎のモデルとして知られる坂田金時の墓所が残ることで有名なお寺です。童話や人形劇でおなじみの金太郎は、足柄山で熊と相撲をとる元気で優しい少年として親しまれ、成長すると源頼光に仕えて「坂田金時」と名を改め、頼光四天王の一人として勇敢に戦ったと伝わります。
満願寺では、子どもの健やかな成長を願う「金時まつり」が毎年5月5日に行われるほか、11月には紅葉ライトアップ、月に一度の市場も開催され、地域の人々に長く愛されています。
×【C】中山寺
中山寺は兵庫県宝塚市にあり、安産祈願のお寺として有名です。聖徳太子が創建したと伝えられる、日本最初の観音霊場の一つとされます。
豊臣秀吉とも深い縁があり、子宝に恵まれなかった秀吉は当寺で祈願し、のちに秀頼を授かったと伝えられます。その証として、秀頼直筆の「豊国大明神」の奉納軸が今も伝わっています。
×【D】金時神社
神奈川県の金時山山麓にあり、正式名称は「公時神社(きんときじんじゃ)」です。御祭神は、金太郎のモデルとなった坂田公時。境内周辺には、金太郎が手鞠にしたと伝わる「手鞠石」などの奇岩が残されています。
毎年5月5日には「公時まつり」が催され、子どもの無病息災を祈願する伝統行事となっています。金太郎ゆかりの地として知られていますが、坂田金時の墓はありません。
川西市には、世界的彫刻家・流政之(ながれ まさゆき)さんが手がけた石舞台「おもろ座」が、けやき坂中央公園にあります。市制70周年の際には、この舞台で薪能「川西おもろ能」が上演され、多くの人々が幽玄の世界に浸りました。
このように芸術や文化を大切にする川西市からは、実は全国的に有名な芸人も誕生しています。さて、その芸人とは次のうち誰でしょう?
A. 西野亮廣
B. 名倉潤
C. 陣内智則
D. ゆいP
◯【A】西野亮廣
正解です。
西野亮廣さんは川西市出身で、平成11(1999)年に梶原雄太さんと漫才コンビ「キングコング」を結成しました。平成13(2001)年に人気番組『はねるのトびら』でブレイクし、若手実力派コンビとして注目を浴びます。
その後は芸人の枠を越えて活動の幅を広げ、平成11(2009)年には絵本作家としてデビュー。代表作『えんとつ町のプペル』は70万部近いベストセラーとなり、映画化もされる大ヒット作品となりました。
近年はオンラインサロン運営や海外での個展開催などにも力を注ぎ、芸人・クリエイター・起業家と多彩な顔を持つ存在として活躍を続けています。
×【B】名倉潤
名倉潤さんも兵庫県出身ですが、川西市ではなく姫路市の生まれです。原田泰造さん、堀内健さんとともにお笑いトリオ「ネプチューン」を結成し、リーダーとして巧みなツッコミや仕切りで人気を集めています。
バラエティ番組での司会のほか、俳優としても活躍し、NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』<平成28(2016)年>に出演した経歴もあります。
×【C】陣内智則
陣内智則さんも兵庫県出身ですが、川西市ではなく加古川市の生まれです。NSC大阪校11期生として平成5(1993)年にデビューし、コンビ活動を経てピン芸人へ転向。『爆笑オンエアバトル』や『エンタの神様』などの人気番組でブレイクしました。
さらに『R-1ぐらんぷり』では審査員を務め、後進の育成にも尽力。俳優としてドラマ出演経験もあり、お笑いから演技まで幅広い分野で活躍しています。
×【D】ゆいP
ゆいPさんも兵庫県出身ですが、川西市ではなく伊丹市の生まれです。NSC東京校で同期のオカリナさんとコンビ「おかずクラブ」を結成。平成27(2015)年の『ぐるナイ おもしろ荘』で優勝して注目を浴び、その後は『ヒルナンデス!』などの人気番組でレギュラーを務めました。
さらに、女芸人No.1決定戦『THE W』には第1回大会から出場し、令和元(2019)年には決勝進出。個性的なキャラクターとユーモラスな芸風で活躍の場を広げています。
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ライター
ms
福島県生まれ、京都暮らし3年目のまだまだ新入り編集者。のんびり屋で、思い立って出かける日もあれば家でだらだら過ごす日もある。 音楽が好きで、通勤やお家時間はだいたい何か流している。月に一度くらいの気分でライブハウスに行くのが楽しみ。ひとり旅も好きで、夏は伊根へ、最近は金沢へ出かけた。旅先の日本酒はつい買ってしまう癖があり、家では壬生菜のお漬物をつまみにのんびり飲んでいる。
2025.11.19 - 2025.11.25