関西広域 TOKK
Clouds
13.56°
TOKK(トック)大阪京都神戸阪急沿線おでかけ情報メディア
WEB版「TOKK」が「TOKK関西」にリニューアル
URLが変更になりました
検索する
閉じる
関西広域 TOKK
Clouds
13.56°
25.11.25
TOKK編集部
創刊50年を超える阪急沿線情報紙TOKKと、WEBメディア・TOKK関西を運営しています。

昭和48(1973)年に創業し、半世紀以上にわたり梅田で愛されている純喫茶「喫茶サンシャイン」。商業の中心地でもある大阪梅田の街で働く人たちの姿や時代の変化を受け止めながら、代々変わらない真心でくつろぎと幸せを届け続けています。
令和7(2025)年5月から「喫茶サンシャイン」は現在の大阪駅前第3ビルに移転。立ち退きの危機から縁をつないでこの場所を得、昔と変わらない内装や照明で昭和レトロの空間を再現しました。今も昔も変わらない店内でほっとひといき、格上の癒やしの時間を堪能できる王道の喫茶店です。
「喫茶サンシャイン」先代の創業店主(橋崎光男さん)は石川県出身。大阪に出た当初は豆腐屋だったそうです。高度成長の波に乗り繁盛していたものの、朝早くから支度が必要なこともあり、家族の日常も守りながら長く続けられる商売を考えて、当時のブームに乗って「喫茶サンシャイン」を創業したとのこと。
当時はまだ珍しかった自家焙煎を創業時から取り入れ、金融など最先端のビジネスが飛び交う梅田の地で香り高い焙煎コーヒーを提供。忙しく働く人たちにひとときの食事と休息の場を提供してきました。
訪れる人それぞれのスタイルで心と体を休めてほしいとの想いで、今も昔も変わらない「誠意をもって地道につなげる商い」を続けている「喫茶サンシャイン」。この想いはしっかりと二代目店長に引き継がれています。移転し新装された店舗も、昭和レトロの味わい深い豊かな空間と時間が広がります。

「喫茶サンシャイン」は、大阪駅前第3ビル地下2階にあります。梅田駅からは地下街でつながっていて、雨天や暑さ・寒さを気にすることなく移動できるのがうれしいところ。阪急「大阪梅田駅」から地下街に入り、5~6分ほど歩くと大阪駅前第3ビルの表示が見えてきます。

ビル内に入ると、通りの両脇には、飲食店などさまざまな店舗がところ狭しと並んでいます。どの入口から入るかで方角も異なるため、フロア案内図などで場所を確かめて移動するのがおすすめです。
「喫茶サンシャイン」はとても人気があり、しょっちゅう行列ができます。特にモーニングやランチのコア時間帯は混雑しやすいため、他の店舗のじゃまにならないよう整列入店にはご協力を。

「喫茶サンシャイン」と書かれたドアを開けて中に入った途端、外の喧騒が消えて昭和レトロな空間に。店内は落ち着いた琥珀色で統一され、家具や壁、天井のしつらえも、ゆったりと休息をとりたくなる安定感が広がり、思わずほっと吐息が出てきます。

店舗の照明や装飾は、できる限り前店舗のものを再利用し、雰囲気がそのままになるようにこだわったそう。柱に貼られた銅板は前店舗の天井部分。奇跡的にきれいに剥がせたものを内装職人が「柱の装飾にいいのでは」と、ていねいに貼り合わせて仕上げてくれたとのこと。

「喫茶サンシャイン」に移転前から来てくれている常連から「移転しても雰囲気そのままだね」と言ってもらえて「内装にこだわった甲斐があった」と店主が笑って話していたのが印象的でした。にぎやかな梅田の街中、少しでも心を休めていってほしいとの心遣いがあたたかく伝わってきます。
席に通されると、かわいいメニューが出迎えてくれました。

「喫茶サンシャイン」のメニューは、創業当時からビジネスマンの昼食を支えようとしてきたこともあり、種類がとても豊富。定番メニューにコーヒーまたは紅茶やミニサラダがついたランチのセットあります。メニュー表を広げてあれこれ迷うのも幸せなひとときです。
「喫茶サンシャイン」の定番の味を堪能したいなら「オムライス」を。昔ながらのケチャップライスと薄焼き卵の懐かしくやさしい味を楽しめます。
シンプルな構成だけに、素材にはこだわりがあります。米は山形からとりよせた「はえぬき」、ケチャップは爽やかな酸味が特徴のデルモンテ製。「オムライス」は、多いときには1日に50~60食も注文がある人気ナンバーワンメニューです。

ライスには、玉ねぎ、ハム、グリーンピースが細かく入り、ケチャップの酸味でさらっと融合。口当たりがさっぱりしていて、いくらでも口に入ってきます。福神漬がいいアクセントでした。
ボリュームもほどよい食べ応えで、サラダやコーヒーのついたセットやデザートを追加しても十分味わうことができました。
デザートやコーヒータイムの人気ナンバーワンは「ホットケーキ」。多いときで1日170食もオーダーがあるという「喫茶サンシャイン」の名物です。
こだわりはフライパンにあるのだとか。生地をふかふかに焼くにはフライパンの厚みや熱の伝わり方にポイントがあるそうで、初代店主から代々、愛媛県のメーカーからの取り寄せです。フライパンは出番が多く、1か月ほどで交換するため、多めに在庫をもっているそうです。

「ホットケーキ」は、注文を受けた後、粉を計量するところから作り始めます。専用のフライパンで一枚一枚ていねいに焼き上げ、熱々の2枚を重ねたらバターを乗せてできあがり。
ナイフを入れるのが惜しいほどふかふかで、口に入れるとふわっとほんのりした甘さがやさしく広がってきました。メープルシロップをかけると口当たりが濃厚に。体中にやさしい甘さがめぐります。
「ホットケーキ」には追加トッピングでホイップをのせることもできます。「落ち込んでいたお客さまがこれを食べて元気になられたとお声掛けくださり、うれしかった」との店主の話にもうなずける、元気の出る味でした。
ランチでは2番の人気を誇る「カレーピラフ」も捨てがたいところ。スタッフ間ではカレピと呼ばれるこのメニュー、スパイシーでほどよい辛さがやみつきになると評判で、常連になるほど頼む率が上がるとか。

テーブルに届けられた瞬間、スパイスの香りが鼻をくすぐり、食欲が一気に増してきます。目玉焼きを載せるオプションもあります。
このほかにも、コーヒー豆を極細挽きにしてスパイスに配合した特製ビーフカレーも人気です。50周年記念に登場したメニューで、まろやかでいてコクがあり、香り高い風味が広がります。王道の欧風カレーで、レトルトパックを買って帰る人も多い売れっ子メニューです。

「喫茶サンシャイン」店長のこだわりが最も現れているのは「自家製蒸しプリン」かもしれません。昔ながらの素朴な喫茶店のプリンなのですが、滑らかな口当たりで、卵のやさしい風味とカラメルの香ばしく濃厚な甘味のからみ具合が絶妙で、リピート必須です。

「自家製蒸しプリン」のこだわりは卵と牛乳の配合と蒸し時間にあります。何度も試作を重ねながら店長が見つけた割合で配合していて、蒸し器の重ね具合にもコツがあるのだとか。毎朝つくった分の提供となるため1日25食限定と貴重なプリン、機会があるときにぜひ味わっておきたいところです。
「喫茶サンシャイン」の店内は完全禁煙。梅田に集う人たちみんなが思い思いのスタイルでくつろいでほしいとの想いで場所を提供しているため、子ども連れの家族も安心して入店できます。

席の予約は受け付けていません。ランチは11時からラストオーダーまでメニューを頼むことができます。モーニングやランチのコアタイムは行列が絶えないため、ゆっくり過ごしたい場合はピーク時間を外した午後遅くや夕方以降などを狙ってみてください。
半世紀以上の歴史をもつ「喫茶サンシャイン」は、純喫茶ならではのコーヒーへのこだわりがあります。
最高品質の豆を中心に使用。「今日が一番」と店主のインスピレーションで選ばれた日替わりや、生産国、地域、銘柄を厳選し、さまざまなコーヒーを楽しめる月替わりなど、コーヒーの種類は約10種類と豊富です。

店内の直火焙煎機で新鮮なコーヒー豆を焙煎し、2~5日寝かせて(エイジング)、香りや風味を引き出しています。温度によって変化する香りをたっぷり感じられる2杯分をポットで提供するメニューもあります。

シングルオリジンのコーヒーはペーパードリップで抽出しています。二代目店主の橋崎卓さんは、ハンドトリップの競技会「ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ(JHDC)」決勝大会に進出し、5位入賞した抽出の手の技をもつコーヒーのスペシャリストです。
食事とともに、スペシャルコーヒーを堪能。香り豊かで、泡だったコーヒーの口当たりは、苦みの中にもすっきり感がありました。豆独特のかすかな甘みと苦みが際立って、濃厚な食事やデザートの甘みとの相性抜群です。

「喫茶サンシャイン」は、入った瞬間からレトロな雰囲気に、懐かしさすら感じる落ち着きがうれしいお店でした。
シンプルでやさしい味わいのランチやデザートを堪能し、椅子にほっと背をあずけて店内を見渡すと、楽しい会話が弾む二人連れ、静かに本を読んでいる人と、思い思いのかたちで過ごす人がいます。
さまざまな人がくつろぐ席の合間を縫ってオーダーを聴くスタッフ、厨房で次々と料理やデザートを作り上げるスタッフ。みなさんきびきびと動き、店内に元気を与えてくれていました。
贅沢で豊かな時間を梅田で過ごせる「喫茶サンシャイン」。心を満たしたい人はぜひ足を運んでみてください。

| スポット名 | 珈琲専門店 喫茶サンシャイン |
| 時間 | [月~金]7:30~19:45(L.O. 19:15) [土・日・祝]8:00~18:30(L.O. 18:00) |
| 定休日 | 不定休 |
| 電話番号 | 06-6313-6797 |
| アクセス | 阪急大阪梅田駅 約5分 |
| 住所 | 大阪府大阪市梅田1-1-3大阪駅前第3ビルB2-89【MAP】 |
| URL | https://www.kissa-sunshine.jp/ |
TOKK編集部
TOKK編集部
創刊50年を超える阪急沿線情報紙TOKKと、WEBメディア・TOKK関西を運営。 阪急・阪神沿線のローカル情報から、関西全般のおでかけ情報まで、グルメ、話題のニュース、街の気になる疑問など、様々に発信しています。
2025.11.19 - 2025.11.25