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25.12.02
TOKK編集部
創刊50年を超える阪急沿線情報紙TOKKと、WEBメディア・TOKK関西を運営しています。

「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」は、昭和28(1953)年に創業し、曽根崎のお初天神商店街で70年以上にわたり人びとから愛されているお好み焼の老舗。店名には「人と人との縁(ゆかり)」の意味が込められており、昔ながらの定番ものから直径30cmもある巨大お好み焼まで、訪れる人みなが楽しくテーブルを囲めるメニューが揃います。
「お好み焼 ゆかり」の店舗は、目の前の鉄板でスタッフが焼いてくれるパフォーマンスも名物。くるくると丸く整い、香ばしく焼き上がっていく様子はまるでアトラクションのようです。
昭和28(1953)年の創業当時は甘味のお店だったそうで、昭和40(1965)年にパーラーとなり、4年後にはグリル洋食も提供するように。大阪の街が求める食を提供し続けるうち、昭和47(1972)年、パーラーの2階をお好み焼き専門店としました。
もとが洋食店だけあって「お好み焼 ゆかり」では食材にこだわっています。国産キャベツの新鮮さ、独自開発の粉、濃厚なヨード卵、野菜やフルーツたっぷりのデミソース、ヨード卵を使用した特製マヨネーズ、鶏ガラと香味野菜をじっくり煮込んでつくる出汁、もちもち・つるつるの食感にこだわったそば。
生地のおいしさとソースの芳醇さで、万人に愛される味です。

「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」は、大阪梅田駅すぐの曽根崎にあります。飲食店が並ぶお初天神通りを進むうち、真っ赤な格子が目に飛び込んできたら到着です。

看板下のトタン板は、昭和時代から続くレトロ感が漂っています。無造作にマグネットで留められたチラシやまっかな提灯とともに、長く地元に愛され続けている店舗であることを物語っています。

表に設置されていたモニターをみている中でも次々と順番待ちの行列ができていきます。ランチタイムのピークは過ぎていた時間ですが、入口の脇に置かれた椅子には常に数人が座り、その後ろにも列ができていて、呼ばれるのを待っていました。
「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」は2階建てで、上下階合わせて96席と大きなお店です。2階の48席は団体用に貸し切ることもできます。

テーブルには鉄板が仕込まれていて、スタッフが目の前で具材を焼いてくれるパフォーマンスが楽しめます。具材がジュージューと焼き上がっていく熱気を顔に受け、ソースの焦げる匂いを感じると食欲が増していくらでも食べられそう。舌だけでなく、目や耳、鼻、肌と五感をめいっぱい使って楽しめます。
「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」のランチメニューは、お好み焼・焼きそば・広島焼のいずれかに、サラダとドリンク(オプションでアルコールに変更可)が付くセットがあります。
そのほか、焼きそばとお好み焼の豚玉ハーフが一緒になった「おこそばランチ」もあり、一度に2種類の味が楽しめることから人気のメニューになっています。
ランチメニューの提供時間は、平日11~14時と限定されています。お昼休みの時間帯と重なるため、11時台か13時を回ってからなど、時間帯をずらすと比較的混み合わずにすむかもしれません。

「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」の一番人気は、豚バラ・イカ・ムキエビが入った「特選ミックス焼」。大ぶりの具材がしっかり生地になじんで、豚肉のうま味もイカやムキエビの食感も楽しめます。
本場大阪で70年以上も続くお好み焼の老舗ならではのお好み焼をめいっぱい味わうなら、「特選ミックス焼」は外せない逸品です。

お好み焼は、思い思いのスタイルで焼いて食べる楽しさも。厨房で焼いたものを運んでもらい、自分のペースで食べることも、具材を運んでもらって自由に焼いて食べることもできますが、やはりここは名物のパフォーマンスを楽しみたいところ。実際に目の前で作っていただきました!

国産豚バラ肉を脇で焼きつつ、他の具材をよく混ぜ合わせ、鉄板の上に生地を流し込み。鉄板に生地が当たった瞬間、ジュッという音が耳に、また、焦げる匂いが鼻に入って、いよいよ始まった! と期待に胸が高鳴ります。
大小2枚のテコ(ヘラ)を巧みに回して生地の形を整えます。大きい方のテコの腹を生地に当ててくるくるとすべらせ、小さい方を鉄板に立てて当てながら生地の高さをつくっていくと、みるみるうちにきれいな円形に。

流れるようなテコさばきはとても優雅で、テコをリズミカルに鳴らしながら成形していく様は、まるで踊りのようで、見惚れてしまいました。このパフォーマンスを楽しみに来店される方も多いとか。
4人掛けのテーブル席の鉄板は最大で5枚を一度に焼くことができます。鉄板の場所によって温度も違うため、枚数が増えると技術が必要で、みなさん厨房で訓練を重ねて完璧なパフォーマンスに挑戦するそうです。
生地は、じっくりと焼き加減を見つつ、両手のテコを差し込んで引っくり返します。お好み焼は裏表の両面を一度ずつ焼くのが一般的ですが、「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」はさらに増やして合計4回返します。
中までしっかり火を通し、それでいてふわふわ、表面はしっかりした食感は、この焼き方にあるのだと納得です。

お腹が空いた身としては、少しでも早く食べたいと待ちわびるところですが、こうして焼き上がるまでの時間を楽しいパフォーマンスに変えてしまうところは、さすがお好み焼の本場大阪で70年以上という長きにわたり愛されるだけのことはあります。
目の前で自分のために今焼き上げてくれるのを見ている間、お店を独占しているような気分になって、とても贅沢な時間を味わいました。鉄板の熱気もあって気分がどんどん高まります。
スタッフとの近さがお好み焼のいちばんの醍醐味といえるかも。「わたしたちは鉄板コミュニケーションと呼んでいるんです」と店長は笑います。
楽しく話を聴きながら見とれているうちに、焼き上がったお好み焼に化粧が施されました。特製ソースをくるりと塗り、その上から糸のように細いマヨネーズがしゅるしゅると模様を描き、鰹節と青のりをふわりと盛り付けて、出来上がり。

「さあどうぞ」と、焼き上がったお好み焼がジュージューと音を立てながら鉄板の上を滑り、目の前まで連れてこられました。鰹節が熱でゆらゆらと踊っています。濃厚なソースの香りが鉄板で焦がされて匂い立ち、鼻をくすぐります。
きれいに飾られたまん丸お好み焼はデコレーションケーキのよう。食べるのがもったいないけど、食欲には勝てません!

ケーキカットのようにテコで切り分けながらほおばると、ソースの香りが口いっぱいに広がりました。果物や玉ねぎなどをふんだんに使ったソースは甘めの仕上がりで、濃厚だけどフルーティで食べ飽きることがありません。辛めがお好みの方も、辛口ソースがテーブルに置いてあるので味変して楽しめます。
外はカリッと中はふんわりの生地は、中のキャベツがシャキシャキといい食感。イカやエビの具材も大きくて食べ応えたっぷりでした。だしの効いた生地と国産豚肉のうま味がマッチして豪華な味わいになっていて、さすが「特選ミックス焼」だと納得。
お店によると、国産豚バラが貝柱になった「シーフードミックス焼」も根強い人気だそうです。
「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」に来たならぜひ頼んでみたいのが、5種類のチーズがたっぷり入り、チーズフォンデュをお好み焼で包みこんだようなゴージャスさが人気の「フロマージュ焼」です。

ゴーダ・モッツァレラ・チェダー・フォンデュ・プロセスと、風味や糸引き、食感の異なるチーズがとろりと溶け出し、濃厚なソースやマヨネーズと一体になって新感覚のうま味に。チーズ好きにはたまらない逸品で、テレビ番組でも紹介された「お好み焼 ゆかり」オリジナルのお好み焼です。
「フロマージュ焼」は、鉄板に生地を半分ほど乗せたところへ、5種類のチーズをたっぷりとトッピングし、残った生地をその上から乗せて挟み焼きにします。焼き立ての熱々をテコで割ると、中から溶けたチーズが鉄板に流れ出し、チーズの焦げた匂いが食欲をかきたてます。
「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」は、焼きそばにもこだわっています。もちもち・つるつるのそばの食感と、だしの効いた生地の二重奏でボリュームたっぷりの食感。ソースが絡まった麺が鉄板でジューッと焼けて焦げ目がつき、香ばしくカリッとしたところがたまりません。
しっかりと下味のついた生地は国産豚肉や海鮮のうま味をさらに引き出し、特製ソースが濃厚な味わいを重ねてきます。表面はカリッと中はもちもち・つるつるで大満足の「モダン焼」。ボリュームたっぷりに味わうなら、ぜひ好きなお好み焼にプラスして堪能してください。

「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」で最もインパクトあるものといえば、迫力満点の「大坂城」でしょう。なんと重量が1kgもあり、直径が30cmにわたろうかという特大サイズ。有頭海老・国産豚バラ・イカ・ムキエビ・貝柱・目玉焼きと、大坂城さながらに豪華な素材が派手にデカ盛りされたお好み焼です。
迫力満点の「大坂城」は、3〜4人でワイワイと楽しみながら食べるのがおすすめ。がっつり分厚い生地に甘辛いソースがいい塩梅(あんばい)に全体の味をシメてくれます。上にはたっぷりのネギや鰹節が盛り上がって、いかにもお城の雰囲気も。

切り分けて食べていくと、国産豚肉や有頭海老、イカや貝柱などぎっしり詰まった具材が次々と現れ、食べごたえ抜群。ボリュームたっぷりですが焼いてもらった生地はふわっとしていて、具材の食感と絡まり合って、思わず笑顔がこぼれます。
粉もん文化を代表する大阪のお好み焼で、70年以上の歴史を誇る「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」はとても人気が高いため、お昼のピーク時は混雑しやすく、少し時間をずらしていくか、WEB予約がおすすめです。
遊び心いっぱいのユニークなサービスも。名前が「ゆかり」だと「ゆかり焼」の割引やドリンクサービスなどの特典を受けられる「ゆかりちゃんマイレージパスポート」がもらえます。心当たりのある人、ぜひみんなを誘って楽しんできてください!
お客さんとの距離が近いのが、「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」の人気の秘密。お好み焼をご縁に大阪の粉もん文化を広げる「ゆかりの体験教室」も開催しています。
お好み焼きの歴史を学び、プロから焼き方の指導を受けながら、具材を混ぜるところから始め、最後のソースやマヨネーズの仕上げまでを楽しみ、自分で作った最高の「お好み焼」を味わって「免許皆伝認定書」をもらえます。

その他にも「お好み焼 ゆかり」では、お好み焼のオリジナルレシピを競う「てこわんグランプリ」というイベントも開催していて、優勝者にはなんと、レシピが全店で販売され5年間売上に応じた印税が毎月入ってきます!
令和6(2024)年の優勝レシピは「なにわ背徳焼」。豚の角煮・おもち・クリームチーズ・天かすなど、一般的なお好み焼には入らなさそうな具材がこれでもかと入ってボリューム満点。天かすは初めサクサク、だんだんと生地になじんで味が深まります。

「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」は、目の前で焼いてくれるパフォーマンスが楽しめ、しっかりと出汁の効いた生地にフルーティで濃厚なソースが絡んだボリューム満点のお好み焼が味わえるお店です。
店内のスタッフのみなさんもきびきびと動き、活気あふれる店内のようすも味わいのひとつ。熱々のお好み焼きをほおばって元気をたっぷりチャージしてきました。
一人で気軽に行くのも良し、大勢でわいわいと囲むのも良し。梅田でがっつり元気をつけるなら、ぜひ「お好み焼 ゆかり 曽根崎本店」へ足を運んでみてください。

| スポット名 | お好み焼 ゆかり 曽根崎本店 |
| 時間 | 11:00~23:00 (L.O.22:00) |
| 定休日 | 不定休 |
| 問い合わせ | 06-6311-0214 |
| アクセス | 阪急大阪梅田駅 約5分(曽根崎お初天神通り) |
| 住所 | 大阪府大阪市北区曽根崎2-14-13【MAP】 |
| URL | https://www.yukarichan.co.jp/shop/honten.html |
TOKK編集部
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創刊50年を超える阪急沿線情報紙TOKKと、WEBメディア・TOKK関西を運営。 阪急・阪神沿線のローカル情報から、関西全般のおでかけ情報まで、グルメ、話題のニュース、街の気になる疑問など、様々に発信しています。
2025.12.17 - 2025.12.23