関西広域 TOKK
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WEB版「TOKK」が「TOKK関西」にリニューアル
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関西広域 TOKK
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26.03.23
猫田 しげる
北海道出身。20年以上、グルメ雑誌、タウン誌、旅行本、レシピ本などの編集・ライター業に従事。京都や東京など各地を行ったり来たりした挙句、現在は大阪在住。

大阪梅田駅で昼から飲みたい!となった時、混んでいたり、夜営業のみだったりと、お店選びに困ったこともあるのでは。そんなあなたに覚えておいてほしいのが、ホワイティ梅田内の「NOMOKA」。
ここは名店が軒を連ねる酒場ストリートで、中でも「酒処わすれな草」は行列必至の人気店。なぜファンが多いのか? いつ行けば入れるのか? 食べるべき名物は?などなど、気になるポイントを徹底解明します!
「酒処わすれな草」はもともと大阪・肥後橋にあった人気酒場。平成12(2000)年11月、異業種から全く畑違いの飲食業界へと飛び込んだオーナーがオープンさせました。
20人ほど入ればいっぱいの立ち飲みスタイルながら、鮮度抜群の魚介や和牛など素材にこだわった料理が手頃な価格で味わえることで話題沸騰。平日でもすぐに入れればラッキー、週末には1時間待ちが当たり前という超人気店となりました。
令和元(2019)年、ホワイティ梅田のリニューアルを機に移転し、36席の椅子を設けてカウンターとテーブルでゆっくり落ち着ける居酒屋に。

これまで施設内の飲食テナントは大手飲食会社やチェーン店が多いイメージでしたが、こうした「酒処わすれな草」のような個人企業系が入店したことでも、「NOMOKA」が注目される起爆剤になりました。

移転後も名物のチキンカレーリゾットや活車海老、おでんや串カツなどは健在で、さらにはジビエ料理も新たに加わりますます料理ジャンルの幅が広がりました。日本酒やワインの種類も増え、かなりのお酒好きでも満足できるラインアップに。

朝11時から夜の11時まで通しで営業しているのもポイント。ランチメニューはなくなりましたが、朝から存分にお酒と料理を楽しめるオールデイ居酒屋となり、肥後橋時代を上回る長蛇の列が見られる日もあるほど。
実はお店の評判が良い理由の一つに、「スタッフさんがめちゃめちゃ明るい」というポイントがあります。店長の中村直幾さん、料理長の宮原俊介さんをはじめ、調理担当やホール担当など常時4~5人ほどスタンバイしており、みなさん元気で和気あいあいとしています。

店内の雰囲気も、路面の個人店のように年季の入った居酒屋といった内装で、カウンターで1人で飲んでいても気兼ねなくくつろげるほっこり感。壁に張り巡らされたメニューを見るのも楽しく、調理する風景が見えるのでライブキッチン感も体験できます。

正直、全部おすすめしたいので選びきれません(笑)。が、心を鬼にしていくつか抜粋しましょう。
まず、はずせないのが鮮魚メニュー。肥後橋時代からの信頼関係を活用して、大阪市中央卸売市場から毎日仕入れる魚介は新鮮そのものです。

特に車海老は活きたまま仕入れ、注文が入るまで店内の生け簀で泳がせています。「おどり」「塩焼き」どちらか選べて1尾209円(!)。宮原さん曰く「赤字です! でも店の名物なので皆さんに食べてもらいたくて」とのこと。

活車海老。まだ尾が動いている……!
席に到着した後もまだ身が動いているほどの生命感で、口に入れると今までに味わったことのないようなピチピチした弾力感。ミソの旨みも濃厚で、身の甘みに驚きます。頭は素揚げにしてくれるのでスナック感覚でサクサクと。

塩焼きも、もともと生でもいけるので頭や殻もバリバリと食べられる軽快な味わい。あまりの香ばしさに「もう1匹!」と言いそうになりますが、残念ながら一人2尾までなので、またの機会に……。

お造りは単品でも盛り合わせでも注文可。日によって内容は変わりますが、この日の7種盛り合わせは、タコ、マグロ、ハマチ、ヒラメ、シマアジ、サーモン、タイ。

マグロは生の本マグロ、タイやシマアジも近海で揚がったものが朝に運ばれてきます。タコも明石のマダコが生きたまま届くので、新鮮でブリッブリの歯応え。

肥後橋時代からの知る人ぞ知る人気メニューに、タコ生レバー風(759円)があります。これも新鮮な明石のタコを刺身にし、胡麻油と塩で味付けした贅沢な一品。ニンニクと一緒にいただけば、胡麻油が香り韓国料理のような味わいで、箸が止まりません。ビールもお酒も進みます。

移転後の新メニュー・ジビエは、鳥取の猟師が仕留めてすぐに処理した鮮度抜群の猪や鹿を入荷。「猪肉のからあげ」「猪と鹿の麻婆豆富」「鹿すじ肉ポン酢」などオリジナリティあふれる品々はどれも惹かれます。

その中からチョイスした猪肉のからあげ(869円)は、歯応えがありながら柔らかい猪のモモ肉をカラッとした衣で包んで揚げてあり、ポン酢でいただくと後口さっぱり。「猪=クセがある」という概念を一気に覆します。

麻婆豆富(1,089円)も、言われなければ「鶏肉か牛肉かな?」と思うほどジューシーな挽き肉がゴロゴロと。花椒がしっかり利いていてシビレ感はありますが、本格四川料理というよりは町中華の麻婆の味わいで、辛さは控えめで甘みが立つタイプ。ライスにオンしたくなります。


うれしいのはおでんが年中スタンバイしていること。しかも出汁はマグロ節なので、旨みが濃厚でほんのり甘みがあるのが特徴です。カウンター奥のおでん鍋で、大根や卵、マグロ、つくね、出汁巻きなどが温められ、良い具合に味が染みています。

肥後橋時代からの名物「チキンカレーリゾット」は絶対に食べるべきスペシャリテです。カレーは無水調理で一から店で作っており、カルダモンやクミン、コリアンダーなど「企業秘密」というスパイスを独自の配合でブレンド。

丁寧に挽いてルーに仕立てるので、香りは専門店顔負けです。そこに、隠し味の味噌などを加えて野菜も形がなくなるまで煮込み、コクのある味わいにまとめます。
レギュラー(759円)でもライス250gなのでなかなかのボリューム。
トッピングでルーがけ(275円)とオムレツのせ(429円)もでき、その2つを両方オンできる全部のせ(699円)で上写真のようなビジュアルに。野菜の甘みがありながら、ペッパーが効いて意外にスパイシー! リゾットにもルーがよく絡んで、飲んだ〆にスルスルと入る食感がGOODです。

実はお店の味を家でも楽しめるレトルトまで販売しています。この複雑な味をレトルトで再現するために何度も試行錯誤を繰り返した傑作だそうで、1箱(180g)540円。大阪でしか買えないお土産なので、間違いなく喜ばれますね!

某グルメサイトの「百名店」にも選ばれるだけあり、とにかく休日は終日、平日でも17〜19時頃のピーク時間は行列必至の人気店。予約ができないので、お店に行って並ぶしかありません。

しかしながら宮原さんに攻略法を聞くと、「朝11時から開店なので、オープン直後は全然、空いてますよ! 夜も、火・木曜が比較的入りやすいかも」とのこと。平日は120分、週末や休前日は90分の時間制限があるので、諦めずに待てばわりとスムーズに入店できそうです。

17時以降のゴールデンタイムは混んでいる印象の「酒処わすれな草」でしたが、確かに平日の11時頃はすんなり入ることができ、料理も待つことがなくかなり快適。周りも一人で飲みに来ている地元人らしき方が多く、夜のガヤガヤした雰囲気は嘘のようにしっぽりと楽しめます。
12時頃にはお昼休みの会社員が地下街に押し寄せますが、こちらのお店はランチセットがなくオールデイ居酒屋メニューなので、スーツ姿の方も私服の方も普通に昼間から飲んでいます(笑)。

人気店だけあってやはりお造りの鮮度は目を瞠(みは)るものがあります。口の中でもまだ生きているのかと錯覚しそうなエビ、プリプリのタコなど、高級和食店並みのクオリティ。またおでんも、マグロの出汁がじっくり沁みて下ごしらえの丁寧さが伝わります。

何よりインパクト大なのがチキンカレーリゾット。とろとろのライスにカレーが絡んで、バター香るオムレツとの食べ合わせが最高。ちなみにオムレツはトッピングメニューですが、カレーが結構スパイシーなので、辛さが苦手な方はオムレツ追加でマイルドにするのがおすすめです。


肥後橋時代から創業者のマインドは「地元の方に安くおいしく良いものを」。その心意気がスタッフさんからも感じ取られ、大都会にありながら素朴な温かいもてなしに包まれる名店でした!
「酒処わすれな草」の魅力の一つにアクセスの良さがあります。阪急大阪梅田駅からは地下街を通って徒歩10分弱。「ホワイティうめだ」の中にある「泉の広場」を目指して歩けば迷うことなくたどり着けるはず。


また阪神大阪梅田駅からは徒歩3~5分、Osaka Metro 御堂筋線やJR大阪駅からは徒歩7分程度。地下街にあるので雨でも濡れることなく移動でき、夏でも炎天下を歩く必要がないので、全天候型の居酒屋といえるでしょう。
| スポット名 | 酒処 わすれな草 |
| 時間 | 11:00~23:00 |
| 定休日 | 奇数月の第3木曜、ほか「ホワイティうめだ」に準ずる |
| 問い合わせ | 06-6362-5077 |
| アクセス | 阪急大阪梅田駅下車 約6分、Osaka Metoro梅田駅下車 約7分 |
| 住所 | 大阪府大阪市北区堂山町 地下街ホワイティうめだ 泉の広場エリア【MAP】 |
| URL | https://www.instagram.com/wasurenagusawhity/ |
ライター
猫田 しげる
「FRIDAYデジタル」「食べログマガジン」「あまから手帖」「旅の手帖」「週刊大阪日日新聞」などで記事執筆。めったに更新しない猫田しげるの食ブログ 「クセの強い店が好きだ!(https://nekotashigeru.site/)」
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