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25.12.25
みほ
神戸市東灘区岡本暮らし 30年のライター。スイーツやパン好きがこうじてイベントも多数開催。


阪急岡本駅からすぐの場所にあるレトロ感漂う一軒家は、現在の店主・竹内善之さんのお父さんが1932年に創業し、地域密着で93年続くベーカリー「フロイン堂」。初代店主の従姉妹であるヨネさんが、「フロインドリーブ」の店主であるハリー・フロインドリーブさんと結婚されたご縁がはじまりです。

初代が「フロンドリーブ」で修行し、ドイツ人のハリーさんに弟子入りしてパン作りを学び、その後「フロインドリーブ2号店」を岡本に構えました。第二次世界大戦後、「フロイン堂」という店名で再スタート。

現在は2代目の竹内善之さんと息子さんの隆さん、そして 2023年からはお孫さんである陸人さんも一緒に、親子孫3代でパンを作っています。


「フロイン堂」の看板商品は、なんと言っても食パン。しかもその食パンを93年もののレンガ窯、そして創業当時よりずっと変わらず続けている手捏ねで作っているところが特徴であり、こだわりです。そして、そのこだわりを93歳になった今も、家族の先頭に立って牽引しているのが、「お父さん」と親しまれている竹内善之さんです。

「フロイン堂」の朝はまず最初にレンガ窯に火を入れるところから始まります。その日の天気や気候と相談しながら窯の温度を調整し、レンガに熱を蓄積させていきます。と同時に、食パンのための生地を捏ねる作業もはじまります。厨房の奥にある、大人が1人入れそうなほどの大きな木桶には、30キロの小麦粉と塩、イースト、お湯。

相当な重量になる材料を、 両手と両腕、ほぼ体全体を使って混ぜていきます。この作業が、「フロイン堂」の食パンの出来上がりのおいしさに繋がる作業の一つのようです。この捏ね作業を現在担当しているのが陸人さん。幼少の頃から、祖父や父のパンづくりの姿を間近で見てきた陸人さんの感性が、今の「フロイン堂」のパンの感性に一役買っています!

混ぜ合わせたら、捏ねること約1時間。さらさらだった小麦粉がそぼろ状になり、やがて粘りが出始め大きな生地の塊となっていきます。「練りムラがないように、縦横、上下にしっかりと捏ねていくんです」と、「お父さん」こと竹内善之さん。その後、分割、発酵などの工程を経て、午後いちばんに食パンの窯入れがはじまります。

朝から火入れをし、たっぷりと蓄熱したレンガ窯に型に入れた食パンを3代目となる隆さんと陸人さんが並べて……。

「レンガに蓄えられた遠赤外線のパワーで、じっくりと生地に火が通っていくんですよ」とお父さん。食パンの焼き加減を見るのは、今もなお、お父さんの役割。「火の入れ方、焼き加減などは奥深い作業ですね」と話すお父さんの言葉に、隆さんも大きくうなずきます。



焼きあがった食パンは、陸人さんが窯から出して型から取り出し、表面に刷毛でバターを塗ったら、店頭へ。朝に電話で予約を受けたお客さまを含め、焼き上がる午後2時前後を狙って訪れるお客さんも少なくありません。焼きたての香ばしい匂いは、店先まで広がっています。食パンは焼きたてはそのまま、翌朝には厚めにスライスして軽くトーストするのがおすすめの食べ方です。



そのほか、午前中に出来上がるあんドーナツ、ぶどうドーナツ、カレーパン、くるみパン、ライ麦パン、田舎パン、バゲット、午後からはぶどうパン、グラハム食パンのほか、ビスケットやバターケーキなども。そのどれもが、手捏ね、手作り。それぞれのパンに、掌(たなごころ)からの魂がしっかり込められています。親子孫へと魂が伝承された食パンを、ぜひ味わってみてください。



| 店舗・施設・スポット名 | フロイン堂 |
| 時間 | 9:00~17:00 |
| 定休日 | 日曜、祝日、第1・3・5水曜 |
| お問い合わせ | 078-411-6686 |
| アクセス | 阪急岡本駅下車すぐ、JR摂津本山駅下車 約5分 |
| 住所 | 神戸市東灘区岡本1-11-23【MAP】 |
| 公式URL | @furoindo |
岡本_御影ライター
みほ
赤穂生まれ、上郡育ち、神戸暮らしのフリーランスライター。お菓子、パン、毎日の暮らしに関わることを中心に雑誌、MOOK、ウェブなどで取材執筆。ライター業ほか、スイーツやパンのイベントの監修、プロデュースも行なっています。