宝塚 TOKK
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宝塚 TOKK
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26.01.21
齋藤 賢一
高槻市出身・大阪市在住。編集者として広報誌や観光情報誌など多岐にわたる媒体を手掛けた経験を活かして独立。

カートは、シンプルな構造の小型マシンでサーキットを走り、タイムや順位を競うモータースポーツ。そんなカートをレンタルし、気軽にレーサー気分が体験できるスポットが兵庫県宝塚市にあります。その魅力や人気の秘密を探るとともに、実際にハンドルを握ってサーキット走行も体験もしてきました。
阪急宝塚駅から約3km、山の方へ続くつづら折りの県道を登って行くと、右手にタイヤメーカーの横断幕がかかった施設が現れます。タクシーでも5分くらい。
こちらが今回ご紹介する、約35年の歴史を持つカート専用サーキット「たからづかカートフィールド」。看板や建物からはレトロな雰囲気が漂います。

山を切り開いたような平地に全長約510mのJAF公認のカートコースが広がっていて、取材時にも何台かのカートがエンジン音を響かせながら走っていました。

まずは挨拶を済ませ、スタッフの方にお話しを伺うことに。

「カートは他のモータースポーツよりも敷居が低く、始めやすいのが魅力ですね」と話すのは平川さん。
「でも決して簡易的なものじゃない。フォーミュラドライバーがオフトレで乗ることもあるほどの本格的なモータースポーツです。レンタルカートでもその醍醐味を十分味わうことができますよ」
それはぜひ体験してみるしかない!
ところで一体なぜこの場所にサーキットを?
「実はここ、元は採石場だったんです。石を切り出した跡地の利用を考える中で、当時モータースポーツがブームだったことからサーキットを作ろうという流れになって」
確かに! 1980年代から1990年代にかけてモータースポーツに熱い視線が集まっていました。
「ただ、かつてモータースポーツは『観戦』する人が圧倒的でした。それが近年は『やってみよう、自分も走ってみよう』という人が増えてきています」と平川さんはうれしそうに語ります。
実際レンタルカートに乗れる施設が増えているほか、Eスポーツなどでレース体験ができるのも後押しになっているのだそう。いい意味で裾野が広がっているわけですが、その一方でライバルも出現している状態。そんな中で「たからづかカートフィールド」の特長を訪ねると……
「他よりもちょっと狭いことですね」。意外な答えに驚いていると「そのおかげで初心者でも走りやすいコースになっているんです」と教えてくれました。
「たからづかカートフィールド」でカート体験するのに免許や特別なライセンスは必要ありません。条件は8歳以上でブレーキがしっかり踏み込めること。身長の目安は約130cm以上だそう。
8歳といえば小学校低学年ですが、初級のジュニアカートでも最高時速は約40km/h出るのだとか。遊園地のゴーカートとは全く次元の違う本格カートに乗れちゃうわけです。

初級の一般用カートは最高時速約50km/h。こちらは身長140cm以上が目安。「小学生でもブレーキさえ踏み込めればこれに乗れますよ」と平川さん。ジュニアと一般の差は年齢じゃなくて体格なんですね。

グローブやフェイスマスク、フルフェイスヘルメットなど必要な装備はすべて無料で借りられるので、手ぶらで行っても大丈夫です。

加えてレンタルカートの予約すら不要だそう。なんという気軽さ! ただしコースが貸切の時もあるので、あらかじめホームページでスケジュールを確認しておくのがオススメです。
ちなみに服装と靴には条件があって、汚れても大丈夫な長袖と長ズボン、ペダル操作ができ踵が覆われた靴が必須。スカートや短パンはもちろん7分丈もNG、ヒールやサンダルの類もダメです。
現地には運転に適した靴なども用意されていますが、数やサイズには限りがあります。
さて、ここで気になるのは……お値段。
エントリーフィーが1,100円、走行1周あたり110円(初級レンタルカートの場合)。好きなだけ走って、後で何周走ったかによって料金を清算するシステムです。
意外とリーズナブル!? 個人的にはシンプルでわかりやすい料金体系だと感じました。
それでは実際にカートに乗ってサーキットを走ってみることに。走行できる時間帯は初級レンタルカート・上級レンタルカート・持ち込みカートで分かれています。

基本的に1時間に1回は初級レンタルカートの走行がある組み合わせになっています。
まずは受付に行って手続きを。

走行申込書(誓約書)にサインして拇印を押します。

そしてグローブとフェイスマスク、計測器を受け取ります。

初めての人は「初心者DVD」のコーナーへ。安全上の注意、フラッグや合図の意味、コースの概略などを説明した5分程度の映像を見ます。

手荷物がある場合はロッカーに預け、ヘルメットを選んで、初級レンタルカートの時間が来るまでしばらく待機。ちょっとドキドキ。期待が高まります。

係の人に計測器を手渡すと、車体に取り付けてくれました。この計測器を通じてラップタイムと、何周走ったかがわかるシステムになっています。
カートの操作はハンドルと2つのペダルのみ。変速機はなく極めてシンプルです。

それではいよいよ、行ってきます!

ピットを出て本コースに合流。最初の1週目はスピード抑え目で走行しました。最終コーナーを回ったら左手にピットの入り口が見えますが、戻らずそのまま2周目に突入。

ピット前は約110mの直線。ここは当然ながらアクセル全開で。地面すれすれにシートがあるため、体感速度は相当なものです。
3周、4周、5周と走り続けるうち、だんだんコツが分かってきました。なるべく減速せず少しでも効率良く走ろうと考えを巡らせます。

ピット前の直線を通過すると、前方にある電光掲示板の数字がチカチカと入れ替わります。一番下に表示されるのが今回の自分のラップ。初心者とはいえタイムが縮むとうれしいものです。

車を運転するのと違い、カートはステアリングが重いこともあってかなり体力を使います。特に上半身が……

日頃の運動不足がここに来て祟ってきたかな?というタイミングでピットイン。
ヘルメットを元の棚に戻し、受付で計測器など一式を返却。計測器のデータから何周走ったかを計算して料金を支払います。ラップタイムをプリントアウトした紙を受け取って体験は終了です。

まだまだ走り足りないぞ!という時は、計測器などを返却せずに持っておき、上級カートが走っている間休憩。次のターンで再チャレンジすることも可能です。この場合エントリーフィーは1回分しかかかりません。
初級カートから始めてカートの魅力にどっぷりハマった人の中には、より本格的でスピードの出る上級カートの道を目指す人もいるそう。上級ももちろんレンタルで楽しむことができ、こちらは1周あたり165円です。

「上級は結構ハードルが高いですよ」と平川さん。初級カートで何度も走行経験を重ねる必要があるのだとか。
上級カートにはよりパワーのあるエンジンが積まれており、リアの大きなマフラーが目立ちます。初級カートの全周を覆っていたバンパーが簡略化され軽量化が図られているのもわかります。

平川さんは「初級カートは150kgくらいありますが、上級カートは100kg程度まで軽くなっています。最高時速は70km/hほど出ますよ」と説明してくれました。
そんな上級カートの世界に足を踏み入れた男性のお客さんにお話を聞いてみました。この日は息子さんと一緒に来場、親子で色違いのレーシングスーツに身を包んでおられました。
「カートの魅力は子どもと一緒に走れること。一緒にレースに出られるのはカートならではの楽しみ」と語るお客さん。確かに! 小学校低学年から大人まで楽しめるカートは、親子で楽しむ趣味にぴったりかもしれません。

「たからづかカートフィールド」については「リーズナブルで昔ながらの良い雰囲気が残っています。休みの日には大勢の人で賑わう。それだけ人気がある証拠ですよ」と話してくれました。
ちなみにジュニアカートにも上級が存在します。小学生で上級とは!と思ってしまいそうですが、実は子ども向けのカートスクールがあるのだそう(30分5,500円)。

普段の「たからづかカートフィールド」での走行は、基本的にタイムを競うものですが、毎週第4日曜にはレンタルカートによるレースも開催されています。
取材日は一般営業日でしたが、レースに参戦する上級者が集まっていたため模擬レースが行われていました。

レースは上級カートだけではなく、初級カートを用いたものもあるそう。といってもレベルはかなり高そうですが……。スプリントレースや2時間耐久レースなどがあり、基本的に午前は上級、午後は初級というスケジュール。興味を持った方はぜひホームページをのぞいてみてください。
実際にカートを体験して感じたのは、初心者ながらも「次はもっと上手く走りたい」「次の一周はもっとタイムを縮めたい」という向上心でした。
エンジン付きの車で走る競技ですが、実際は結構体力を使うし、これはやっぱり本格的なスポーツなんだなと実感。私、スポーツは「観る」より「する」方が好き。次はプライベートで、子どもを連れて訪れたい。そんな気持ちになれた取材でした。
| スポット名 | たからづかカートフィールド |
| 時間 | 12~2月は9:00~18:00、3~5月・10・11月は9:00~19:00、6~9月は9:00~20:00(受付終了は各30分前、雨天時はナイター営業なし、未成年者の走行は日没まで) |
| 定休日 | 金曜 |
| 料金 | エントリーフィー1,100円、初級レンタルカート110円/周、上級レンタルカート165円/周 |
| 問い合わせ | 0797-84-9113 |
| アクセス | 阪急宝塚駅下車 タクシー約5分 |
| 住所 | 兵庫県宝塚市川面長尾山15-329【MAP】 |
| URL | https://tkartf.chicappa.jp/tkartf/index.html |
ライター
齋藤 賢一
編集プロダクションを経てフリーライターに。取材を通じて人の話を聞くのが好き。写真を撮るのも好きです。最近ハマっているのは美術館めぐり。今年も見逃せない展覧会が続々開催予定とか。かなり楽しみな一年になりそうです。
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