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25.12.25
中島 美加
生まれも育ちも甲子園。書くことが大好きで、大学4回生からライター業をスタート。

有川浩さんの著書『阪急電車』の最初と最後に出てくる大切なアイテムが、武庫川の河川敷に石で積まれて描かれた「生」の文字です。あのエピソードを読んだとき、実際に武庫川の河原に「生」の字がある(正確にはあった)と知り、身震いするような衝撃を受けた記憶があります。そして宝塚を訪れるたびに探してみたのだけれど、見つけられず。ところが、あの小説の発刊から17年たった今、ありました(正確には再現されていました)。12月後半、車窓から、見つけました!嬉しくなってパチリ。小説を阪急電車の抹茶色の座席に置いて撮影も。ある意味、石の推し活、石活です。

ご存じの方もいるでしょうが、この『生』をライトアップして、毎年、阪神・淡路大震災の犠牲者追悼セレモニーが開催されています。小説の中にあったように、河原に積んだ『生』は、水嵩が増した時に流されてしまうため、毎年、冬に積みなおしをしています。「今年は12月6日(土)と7日(日)に「みんなで積もう!『生』の石積み」と題したイベントが行われ、見事に『生』の文字が完成しました」とお話をしてくださったのは、「記憶の中の『生』再現プロジェクト」の代表である現代作家の大野良平さん。大野さんこそが有川さんが小説に書いた初代の『生』を作った当事者で、『生』の誕生エピソードはとてもおもしろいものでした。それはまた次回に紹介するとして、今回は今、武庫川の河川敷にある15代目の『生』について紹介します。

毎年、チラシやポスターでの呼びかけで大勢の人が集まるという石積みイベント。今年は延べ160名で積み上げたそうです。車窓から見るとサイズがわかりませんが、横10メートル、奥行き20メートルとかなりの大きさ。積み上げる石も大きな石が多く、30キロ近くある石を転がすこともあるし、足場も悪いし…ハードな作業です。でも完成時の達成感は何とも言えないものだそう。記念撮影の写真で見ると『生』の大きさと参加者の満足度が伝わります。

今年の震災犠牲者追悼セレモニー「宝塚『生』の祈り2026」は2026年は1月16日(金)17:00~20:00に宝塚大橋南詰西側にある「生」モニュメント前で行われます。詳細はまた1月に入ったらお伝えします。
| 店舗・施設・スポット名 | 宝塚大橋南詰西側「生」モニュメント前 |
| 時間 | – |
| 定休日 | – |
| 問い合わせ先 | 080-1437-3811 (記憶の中の「生」再現プロジェクト) |
| アクセス | 阪急宝塚南口駅下車 約2分 阪急宝塚駅下車 約12分 |
| 住所 | 宝塚市南口2丁目14【MAP】 |
| 公式URL | https://ja-jp.facebook.com/seisaigenproject/ |
宝塚ライター